皆さん、一つ目小僧をご存じでしょうか。目が一つの可愛らしい坊主頭の妖怪で、昔から様々な伝承に登場し、今では「ゲゲゲの鬼太郎」をはじめとする様々なアニメや漫画にも登場しています。そんな一つ目小僧ですが、実はもともと山の神様とも言われています。またそれだけではなく実在したとの説もあります。今回はそんな一つ目小僧について紹介していきます。
一つ目小僧とは
一つ目小僧とは額に一つ目を持つ坊主頭の子供の姿をした日本の妖怪です。一つ目小僧は基本的に人に危害を加えることはなく、主に人を驚かせることで知られています。その性格と行動は無害で伝承や言い伝えでも基本的には可愛らしい様子で描かれることが大半です。
一つ目小僧の正体
一つ目小僧はもともとは山の神様であり、信仰を失い堕落してしまったがために妖怪になってしまったと言われてます。日本の有名な民俗学者の柳田國男は一つ目小僧は祭祀のとき神の一族であることをしめすため一眼をつぶしたと説明しています。その証拠か実際に片目片足の神様を祀っており、実は一つ目小僧が案山子(かかし)なのではないかとも言われています。
一つ目小僧は単眼症の人物として実在したという説
もともとは山の神様だと言われている一つ目小僧ですが、実は実在したのではないかという説も流れています。神奈川県座間市のとある墓地では眼窩が一つしかない頭蓋骨が掘り出されました。この墓地では実際にこの目が一つしかない人の骨を供養していたのでした。この出来事から一つ目小僧は実際に目が一つしかない子供を指しているのではないかという説が噴出しました。
このように目が一つしかない症状は単眼症といい、母胎のビタミンAが不足してしまい、大脳が左右に分離することができず、これに伴い眼球も1つとなる先天的な病気です。ビタミンAはレバーなど肉類に含まれますが、昔の日本では肉を食べる文化がそこまで浸透していなかったためビタミンAが不足してしまい人がいることは珍しくなかったのかもしれません。それに応じて昔の日本では単眼症を生まれ持って生まれてくる赤ちゃんが一定数存在していて、彼らを一つ目小僧と呼んでいたのかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか。一つ目小僧について正体や実在説などを紹介していきました。元々は山の神様という説や実際に存在していた単眼症という説もあります。そんな由来は諸説ある一つ目小僧ですが、今では「ゲゲゲの鬼太郎」を代表とする様々なアニメや漫画にも登場し、今の世代の人々にも愛されています。こうした一つ目小僧の歴史も知って、アニメや漫画の一つ目小僧も見ると一層楽しむことができそうです。
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