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みなさん、露地という日本庭園のスタイルをご存知でしょうか?茶庭とも呼ばれる形式の庭園は茶道の発展や侘び寂びと共に登場してきた特殊なタイプの日本庭園です。池泉庭園や枯山水とは異なり、茶という文化に密接に関係した日本独自の庭園形式は日本のみならず世界の人々から関心を向けられています。今回はそんな露地について紹介していきます。

露地の特徴


最初に露地とは何か紹介していきます。露地とはもともと茶室までに至る通路だった空間に侘び寂びの精神が加わり自然豊かな装飾が施された茶庭を意味しています。
茶庭を意味するように茶と深い関係を持ち、侘び寂びを重んじる日本独自の庭園様式で、特に茶の湯の精神性を反映しています。
(画像引用: 造形賛美)

露地の作り方

露地を作るには様々な要素が必要です。そのいくつかは露地の誕生と共に日本庭園に現れるようになったものもあります。どのようなものが露地に必要なのか見ていきましょう。

腰掛け待合

腰掛待合(こしかけまちあい)は、茶道における茶室に至る前の露地(茶庭)内に設けられる休憩や待合いのためのスペースです。この腰掛待合は、茶会に招かれた客が茶室に入る前に一時的に身を清めたり、心を落ち着けたりする場所として機能します。
腰掛待合の特徴は、自然を取り入れた落ち着いた雰囲気の中で、訪れる人々が四季の移ろいや庭園の美しさを静かに楽しむことができる点にあります。しばしば石や木を用いた簡素なベンチや座席が設けられ、周囲は苔や低木、季節の花々で囲まれ、訪れる者に穏やかな時間を提供します。

手水鉢と蹲踞


手水鉢(ちょうずばち)と蹲踞(つくばい)は、茶道における精神性と美学を象徴する重要な要素です。これらは訪問者が茶室に入る前に心身を清めるための水を供する場所として設置されます。

手水鉢

手水鉢は、訪問者が手や口を清めるための水を供するための容器です。これは清浄な心と身体を保つための伝統的な日本の礼儀であり、神社の参道入口などでよく見られますが、茶庭においても同様に重要な役割を果たします。手水鉢は石、陶器、時には竹で作られ、自然の美を尊重しながらも、その形状や素材には工夫が凝らされています。

蹲踞

蹲踞は、より茶道に特化した水鉢で、特に「わび茶」の精神を反映したものです。千利休によって広まったとされ、謙虚な姿勢で水を使うことを強調します。蹲踞は通常、低く設置され、使用する際にはしゃがむ必要があり、これによって自我を捨て、自然との一体感を促すとされています。蹲踞はしばしば石をくりぬいて作られ、その簡素ながらも深い美しさが茶道の精神を象徴しています。

手水鉢と蹲踞は、日本庭園の露路における不可欠な要素であり、訪問者に心の準備を促し、茶室での体験に適した心持ちを作り出すために重要な役割を果たしています。これらは、自然との調和、精神性の追求、そして「わびさび」の美学を体現する日本文化の象徴です。

石灯籠

石灯籠は、主に石で作られ、多様な形状やデザインが存在します。一般的なスタイルには、立灯籠(たちどうろう)、吊り灯籠(つりどうろう)、置き灯籠(おきどうろう)などがあります。これらの灯籠は、露地の様々な場所に配置され、道を照らしたり、庭園の特定の景観を強調したりします。

石灯籠は茶道の「わびさび」の精神を体現しつつ、露路を歩く際の道しるべとしての機能も果たす欠かせない要素となっています。石灯籠は日本庭園の露路を彩る芸術作品であり、その設置される場所ごとに、庭園の景観に独自の魅力を加えています。

有名な露地庭園

次は有名な露地庭園を見ていきましょう。日本には様々な露地がありますが、代表的なものを紹介します。

大法院(京都)


妙心寺内の大法院は、京都市右京区にある日本最大の禅寺で、江戸時代に造られた露地庭園で知られています。この庭園は松代藩初代藩主真田信之の孫娘、長姫によって創建されたもので、妙心寺の奥深い部分に位置し、静かで苔や緑に覆われた空間を提供しています。庭園は外露地、中露地、内露地の三重構造に分かれ、四季折々の美しさを映し出し、特に秋には紅葉が鮮やかに色づきます。
(画像引用: 庭園ガイド)

不審庵(京都)


表千家は千利休を祖とし、千宗旦の三男から続く家系です。不審庵は千利休に始まり、代を重ねるごとに再建された茶室で、最終的に1914年の火災で焼失後、再建されました。表千家の邸宅にある不審庵への道は本格的な茶庭で、様々な庭の要素が含まれています。
(画像引用: 表千家)

正伝永源院(京都)


正伝永源院は、臨済宗建仁寺派に属する鎌倉時代に創設された寺院で、もともとは正伝院と永源庵という二つの寺から成り立っていました。明治6年に永源庵が廃寺となり、その後、正伝院が永源庵の跡地に移転して現在に至っています。室内からでも美しい庭園を眺めることができる設計になっています。
(画像引用:庭園ガイド)

まとめ

いかがでしたでしょうか。日本庭園の代表的なスタイルの一つ、露地について見てきました。茶道と侘び侘びの精神の発展とともに誕生した露地は見るものに常に落ち着きと安らぎを与えてくれます。忙しかったり精神的に疲れているときに露地を見に行ったっらとっても癒されそうです。興味を持った方はぜひ露地庭園へ足を運んでみてください!